加藤剛さん②
加藤剛さんは、早稲田の演劇科卒業生でした。登志夫のエッセイ集「幕間のひととき」にちょっとだけ加藤さんのお名前が。このエッセイは、1975年9月、早稲田文学部報に掲載された「はじめてみた芝居」という短いエッセイです。早稲田の刊行物に書いたものなので、早稲田の大隈講堂で見た芝居の話や、早稲田にちなんだ人々のことを書いています。
「ところで最近、沢正(※沢田正二郎・早稲田英文科)をなつかしむ声がきかれる。熱血をひめながら一見ニヒルで、めっぽう強い剣豪の魅力―。わが演劇科卒業生の加藤剛君なども、ついこの間そんな役柄で帝劇に出て好評だったが、この種の人間像は怨念怨霊やエログロナンセンスとならんで、だいたい世の中が平和で、しかし梅雨空のように何やら不安が黒くのしかかって澱んでいる、そんな時代にはやるもののように思う」。(引用)
加藤さんは、登志夫だけでなく、繁俊の授業も受けたことがあったそうです。
こちらは、さかのぼって、1981年5月、登志夫の著書「作者の家」の読売文学賞祝賀会でお祝いの言葉を述べてくださったとき。この時は、登志夫の家族みんなが出席しており、はじめて間近でテレビに出ている芸能人の輝きと気さくなお人柄に触れ、三人娘、大興奮だったのを覚えています。
それから、2003年に演劇博物館で「早稲田大学芸術功労者表彰記念 河竹登志夫展」が開催された時に行われた演劇講座「逍遙と私」にご長男と来てくださいました。
小野講堂での講義のあと、握手を交わして、「いや、お忙しいのに、わざわざありがとう」と登志夫が言っている感じです。
小野講堂ロビーで、ご長男と、登志夫夫婦との一枚です。
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