切抜帳24より②/黙阿弥祭プログラム
1992年2月、歌舞伎座黙阿弥祭のプログラム。2月、3月の開催に合わせ、上・下にわけて掲載されています。「黙阿弥、その人と作品」として、2月は「幕末の黙阿弥」。主に、幕末に名人市川小團次に認められ手腕を発揮する機会を得たあたりのことが書かれています。
さらに年表6ページを監修、発行後に誤字脱字に気付き赤字を入れています。歌舞伎の座付作者で写真が残っているのは黙阿弥以降だと思います。役者さんだと五代目菊五郎や九代目團十郎の頃、錦絵も舞台写真ともにたくさんあります。絵に描かれた黙阿弥像と実物の黙阿弥はあまり似ている感じはしません。
3月は前月に引き続き、「明治の黙阿弥」。こちらは明治維新後の欧化により、荒唐無稽で古臭い物扱いされるようになった黙阿弥の受難と、もくあみという引退名に込められた意味について。
そして3月筋書には、2月までに行われた黙阿弥祭に関係する行事をまとめたページが。日本橋三越で「黙阿弥と江戸歌舞伎展」、2月の初日前に歌舞伎座で「河竹黙阿弥歿後百年を記念して」。展示のテープカットには登志夫、羽左衛門、梅幸。討論会には右から菊五郎、梅幸、登志夫、羽左衛門、團十郎、小山観翁の各氏が登壇しているように見えます。
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