切抜帳17より①包丁と料理

昭和60(1985)年の、切抜帳17は、本業以外の趣味の取材がだいぶ多くなっています。

こちらは「四季の味」冬号。なんておいしそうな刺身盛!!うちのおもてなしは、実際この写真にあるように、必ずこの刺身と、牛ステーキ(ビフテキ)が出ました。ビフテキは、今も歌舞伎町にある「三日月」で出るものを、真似たもの。この頃は、良子がよくリンゴのタルトをデザートに作っていました。

こちらは作り方。

次の2Pは見開き。「Lady’s Day」という媒体の1月号です。この雑誌は調べたところ、徳間書店が昭和59年に創刊した女性向けの「いい物と出会えるライフマガジン」。60歳の生き生きした登志夫が逗子の書斎の畳の一角に座っています、鉛筆削りからスケッチブック、手帳や文机、ひとつひとつ懐かしいものです。雑誌に載っていなければ、わざわざ写真を撮ることもなかったので残っていなかった風景です。「女房のハートを射止めたのも贈りものです」だそうです。良子の談話にあるとおり、20歳の良子に登志夫が送ったのはヒヤシンスの球根とキャラメル。チープながらも、自分を思い出させるという、登志夫の戦略がうまくいきました。結婚後も誕生日には小さな贈り物を欠かしませんでした。たまには高価な食器もありました。

「ニューハウス」1月号の別冊付録「男も楽しむ厨房読本」に「おとこのだいどこ」。この雑誌は昭和7年に刊行で70年も続いたいまはもうない業界雑誌だそうです。右下の写真は、二階の書斎から続きの包丁研ぎ部屋。左は一階の台所。

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演劇研究家・河竹登志夫(1924-2013)、登志夫の父・河竹繁俊(1889-1967)、曽祖父の河竹黙阿弥(1816-1893)     江戸から平成に続いた河竹家三人を紹介するサイトです。(http//www.kawatake.online) (※登志夫の著作権は、日本文藝家協会に全面委託しています。写真・画像等の無断転載はご遠慮願います。)