素晴らしい新編「糸桜」、観ました!

まず、初日の「ステージナタリー」の記事を…。

斎藤雅文さんの練り上げられた巧な脚色で、今までとはまたちがう実に感動的な舞台でした。

久里子さん、悠河さん、菊之丞さん、外の出演者の皆さんが、それぞれ役の性根を捉えて、いきいきと動き、作り出す世界にすぐ引き込まれました。
たまたま親子になり夫婦になり、忍耐から認め合い許し合う境地への苦しい道程、命の儚(はかな) さ。
「もし人に霊魂があるなら糸女の魂はまっすぐに、父黙阿弥のもとへ翔(あまかけ)って行ったにちがいない」。登志夫著の原作「作者の家」の、糸女が亡くなる場面のこの1行がよみがえってきます。その1行が納得されるのです。
明るく、コミカルな場面のなかにも、激情を抑え切れない啖呵(たんか)のかっこよさ!「名人久里子!」さんです。他に言いようがありません。
芯の強い、可愛くて、大人で美しい悠河さんはこれまでよりも、確実に深くなっています。蓮花の趣がありました。
菊之丞さんは、第三の目と、古典の寸法と、よく通る声の持ち主で、すばらしいと言うよりほかなく、こういうお芝居への出演は初めてだそうですが…、あっけに取られました。
周りの観客たちも涙で顔をくしゃくしゃにしていました。こんな素晴らしい舞台を見せて下さって本当にありがとうございました。2日間、3公演とはもったいない。次の上演の機会を願ってやみません。配信もあるそうですので、多くの方にご覧いただけるとうれしいです。(良)

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演劇研究家・河竹登志夫(1924-2013)、登志夫の父・河竹繁俊(1889-1967)、曽祖父の河竹黙阿弥(1816-1893)     江戸から平成に続いた河竹家三人を紹介するサイトです。(http//www.kawatake.online) (※登志夫の著作権は、日本文藝家協会に全面委託しています。写真・画像等の無断転載はご遠慮願います。)