黙阿弥の「連獅子」

コロナウィルスのことで3月公演から休館していた歌舞伎座が8月から再開しますが、今日は大きく広告が出ました。各演目、1時間程度で幕間もなし、各部完全入替制。再開の第一演目は、黙阿弥作の「連獅子」が選ばれました。専門家のアドバイスを受け、細心の注意をしての興行とのことです。今日は夕方、都の警戒レベルが最高に引き上げられましたし、シアターモリエールではクラスター感染も出て、先行きは心配ですが、大きな華やかな広告が出ることで、業界全体が勢いづく感じがします。

黙阿弥も、歌舞伎の再スタートに自身の作品が選ばれて喜んでいることでしょう。獅子は百獣の王にして邪を払うと信じられてきましたから、そんな祈りも込められての上演でしょうか。もしかしたら、こんな状況下ならではの、いつもと違った演出が工夫されるのかもしれません。

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演劇研究家・河竹登志夫(1924-2013)、登志夫の父・河竹繁俊(1889-1967)、曽祖父の河竹黙阿弥(1816-1893)     江戸から平成に続いた河竹家三人を紹介するサイトです。(http//www.kawatake.online) (※登志夫の著作権は、日本文藝家協会に全面委託しています。写真・画像等の無断転載はご遠慮願います。)